陰陽の呼吸 平成26年6月
空手では息を吸うことを陰、吐くことを陽、合わせて陰陽の呼吸という。サッカーでボールを蹴るとき、野球で球を打つとき、人は息を止めるか吐いている。吸うときは筋肉が弛緩し、吐くときは緊張している。格闘技でサンドバックやミット打ちをするときにシュッ、シュッと鋭く息を吐くのは貯めていた力を一気に爆発させるためだ。吸ったときに攻撃を受けるとダメージが大きいので、空手家は相手に悟られないために決して音を立てない。型の三要素である力の強弱、技の緩急、息の調整を学ぶのは自分の呼吸を知ることにより、相手の呼吸を知るためだ。