西田税(みつぎ)のこと
米子市内の旧加茂川沿いに、獄中で詠んだ「ふる里の加茂の川辺の川柳 まさをに萠えむあさげこひしも」と郷里を偲んだ歌碑が有志によって平成4年に建立されている。揮毫したのは姪で書家の西田眞理子さん。
西田はつ(初子)夫人によると、新宿で易者に見てもらった際に「37歳のときに大事件か大病で命を落とすだろう」と言われ、西田はかなり気にしていた。刑死したのは8月19日、37歳だった。
生家は博労町にある代々続く仏具屋。現在は廃業されている。近くにはかなりの秀才であった西田が進学した鳥取県立東高校があり、法成寺には墓地がある。
2.26事件関連の本を読んでいて一番、胸が痛んだのが事件後、近隣の人が「国賊!」と西田家に石を投げ込んだという話だった。