竹原ピストル 平成29年11月


「youth こいつのお陰でこの僕がいる。こいつのせいでこんな僕がいる」
17歳のとき、セックスピストルズ三島由紀夫に夢中だった。56歳の今、竹原ピストルを聴いて昔から僕は変わってないなと思う。
「よー、そこの若いの
俺の言うことをきいてくれ
俺を含め、誰の言うことも聞くなよ」
夢中だった。夢中なものがあった。20歳代の若者は50歳になった自分を想像することは出来ない。いや、それでいいのだ。
「トンネルを抜けた先には、きっとただトンネルを抜けた先があるだけだよ。
へっちゃらさ、ベイビー」
たとえば、竹原ピストルを聴いて心を動かされる人とは友人になれそうな気がする。

ちなみに11月25日は三島由紀夫の命日です。 三島由紀夫のSF作品は非常に珍しいですよね。
藤子不二雄のSF短編集は珠玉の作品があります。僕も大好きで今も持ってます。そのフレーズは散文的でなく、直接的なストレートな言い方で心に刺さってきますね。
「とかく忘れてしまいがちだけど
とかく錯覚してしまいがちだけど
例えば芸能人やスポーツ選手やらが特別あからさまなだけで
必死じゃない大人なんていないのさ」
僕もこの言葉を忘れないです。

 

 回顧を兼ねた書評
 僕の初海外旅行は26歳の時のインドだった。
 当時往復チケットは年末料金だったので30万した(泣)。
 行く前は椎名誠の「わしもインドで考えた」を熟読。
 インドでは尻の毛まで抜かれるほどぼったくられ、下痢と発熱で散々だったけど、
 それからはリーマンパッカーとして主にアジアをふらふら。
 アフリカは遠すぎて行けなかった。新婚旅行もバックパックでバンコクと香港へ。
 香港では雑居房のチョンキンマンションで二泊し、妻はぐったりしていた。
 バンコクでは安宿と高級ホテルと泊まり歩き、マリオットのプールで
 溺死しそうになったのは今ではいい思い出だ(嘘)。
 旅も好きだが、旅行記も好きだ。
 この本は主にアフリカ旅行のエッセイだが、面白い。
 何よりも文章がうまい。
 奥さんとのなりそめを綴った「追いかけてバルセロナ」なんか疾走感があり、
 一気に読め、感動的でさえある。
 朝の通勤の地下鉄で読んでたけど、日本にいながら気持ちはバックパッカー。
 旅の本もいいけど、また出かけたいなあ。