恐らくこれが最後の帰省 平成30年7月

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今年は異例の早さで梅雨が明けました。皆様におかれましては、これからの猛暑に体調をくずされないように充分お気をつけください。
四月と五月の長野紙店閉店セールに多数ご来店くださり、誠にありがとうございました。
まるで全盛期の頃の店の賑わいを髣髴とさせるようで、人知れず廃業ということを避けたかった私としては皆様に感謝するばかりです。そして模型に無知である私に色々とご教唆いただきましたお客様である皆様、特に赤井さん、大島さん、森脇さんには至らぬ点を助けていただき、非常に助かりました。ありがとうございました。
特に三人兄弟の長男として接する私には厳しかった父という印象しかありませんでしたが、皆様の父に対する思い出を拝聴する度に、こんな一面もあったのかと驚きの連続でした。学校から帰宅すると奥の仕事場でハヤブサ会、轍会などのメンバーや常連客である若い人たちボードゲームに興じ、非常に楽しそうであったことを懐かしく思い出します。あの頃が父にとって一番楽しい時間であったかもしれません。今更ながら御礼申し上げます(父はまだ生きてます)。
皆様からお聞きした数々の父のエピソード、例えば店に入ったとたん入り口に貴重品であるプラモが無造作に置いてあるのを見て、なんでこんな田舎に!と卒倒しそうになった。ネットなどない時代に専門誌で見た垂涎もののプラモを「こんなものどこに売ってるのかな」と聞いたら、それならここにあるわと傍から出してきてビックリしたという話。あとで父に聞いたら、父は長野紙店を継いだあと、よく大原模型店に通っていたそうです。そのときに店主に、そんなに好きなら商売してみたら、と勧められてプラモを置き始めたそうです。基本的には大原模型店から仕入れていましたが、京都や横浜、東京の見本市で独自に仕入れていたそうです。
個人的に一番好きな話はO島さん(本人の名誉のために名前はイニシャルにしておきます)が小学生か中学生の時にお小遣いをため、うちで高価なプラモを買って帰ったところ、お父様に「返してこい!」と怒られて泣く泣く返しに行った。それからはうちに来るたびに「せっかく高いやつ買ったのに返しにきたなあ」と言われ、そのことをO島さんが35歳になるまで言われ続けたという話。思い出すたびに頬が緩みます。ですよね、O島さん。
島大の高橋先生が大勢の人と一緒にご来店、マニアックなプラモ談義で盛り上がり、サロンと化した長野紙店、世界初のプラモカフェをオープンしたら当たるのではないかと思ったりもしました。その夜、近くの居酒屋で父を肴に痛飲したと聞きました(生きてます)。
皆様の長年のご愛顧に感謝しかありません。
1000点以上あったプラモもお陰様でほとんど売れ、残り150点ほどとなりました。
これを7月21日の戸板市で出店することにしました。加えて戦車専門誌「月刊パンツァー」の元ライターである久米幸雄氏の好意で父の未完成のプラモを補修していただき、完成品として販売いたします。
なお、お願いですが、長野紙店のショーウィンドウに展示していた戦車や戦闘機や潜水艦などの完成品は何人かのお客様が引き取りに来られましたが、まだ何点か残っています。店内にもまだ多くのボードゲームが残っています。お心当たりのある方はご連絡ください。誠に勝手ながら7月20日までにお引き取りのない物についてはこちらで処分させていただきます。何卒よろしくお願いいたします。
09085346039
durian.nagano@gmail.com
恐らくこれが最後の帰省になるかと思います。それを思うと寂しい限りです。
愛しいわが故郷、米子の皆様、重ねて申し上げます。本当に長い間、長野紙店をご愛顧くださり、心から感謝いたします。
ありがとうございます。
恐惶謹言頓首


管理人マーキュリーマークからの伝言 
今回は特別に転載しました。自己中心的とは思われたくないが午後11時を過ぎてドリアン長野が行ったフェイスブック上の投稿の転載を私が翌日に行うのはやむを得ません。
 

 回顧を兼ねた書評
 僕の初海外旅行は26歳の時のインドだった。
 当時往復チケットは年末料金だったので30万した(泣)。
 行く前は椎名誠の「わしもインドで考えた」を熟読。
 インドでは尻の毛まで抜かれるほどぼったくられ、下痢と発熱で散々だったけど、
 それからはリーマンパッカーとして主にアジアをふらふら。
 アフリカは遠すぎて行けなかった。新婚旅行もバックパックでバンコクと香港へ。
 香港では雑居房のチョンキンマンションで二泊し、妻はぐったりしていた。
 バンコクでは安宿と高級ホテルと泊まり歩き、マリオットのプールで
 溺死しそうになったのは今ではいい思い出だ(嘘)。
 旅も好きだが、旅行記も好きだ。
 この本は主にアフリカ旅行のエッセイだが、面白い。
 何よりも文章がうまい。
 奥さんとのなりそめを綴った「追いかけてバルセロナ」なんか疾走感があり、
 一気に読め、感動的でさえある。
 朝の通勤の地下鉄で読んでたけど、日本にいながら気持ちはバックパッカー。
 旅の本もいいけど、また出かけたいなあ。