#8 クロントゥーイ市場 (リターンズ)再編集版


 私は市場やスーパーやコンビニやデパートに行くのが好きだ。行って何をするのかというと、生鮮食品や加工品や日用品を見るのである。見るだけで楽しいので、買い物はあまりしない。日本人が集まる「伊勢丹」や「フジ・スーパー」もいいが、私のお気に入りはスクンビット、ソイ5にある「フードランド」(ここにはカウンター方式のダイナーがあるが、午前2時、3時でもアラブ人や白人や黒人がメシを食っている。余計なお世話だが、体に悪いぞっ、とひとこと言いたくなる)、シーロム通りとラーマ4世通りの交差点にある「ロビンソン」、チャクラポン通りの「タンフアセン・デパート」やその近くのワット・チャナソンクラムというお寺の向かいにある小さなコンビニ(店員は二人か三人の若い女性。いつもおしゃべりしている。あまりやる気なし)等だ。
バンコク市内には多くの市場がある。中華街のサンペーンレーンやアラブ人、インド人、黒人が多いプラトゥーナーム市場、インド人街のパフラット市場(ここにあるハンバーガーショップに入り、椅子に座ったら店員がヒンズー語のメニューを持ってきた。どうせ私はインド人並みに顔が濃いわよっ!キィーッ!)なんかが有名なのだが、私が一番好きでバンコク滞在中は必ず行くのがクロントゥーイ市場だ。

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(平成29年4月撮影)
この市場の周辺にはバンコク最大のスラムがあり、そこを通って市場に足を踏み入れると、初めて訪れた人は気分が悪くなるに違いない。なにせ、生臭さと汚物のにおいが入り混じっているし、鶏や魚の内臓が山と捨てられてるし、道はそういった汚物と泥とでぐちゃぐちゃになってるし、かつ、ゴミがあちこちに散乱しているからだ。神経質な人は行かんほうがいいだろう。ここには鶏や豚の頭や足や内臓、野菜、果物、魚、カエル、なまずカブトガニ、虫等、いろんな物が売られているが、私がこの市場に来るのはニワトリの屠殺を見るためだ。まず、ニワトリを釜で焚いた熱湯に放り込んで殺してから、分離器にかけて羽をむしり取る。それを半裸になった男たちが次々と包丁で解体していくのだ。私にとっては興味深い光景で、何時間見ていても飽きない。熱気と悪臭が充満するその解体場の傍らには市場の子供だろう、5歳くらいの女の子がすやすやと寝ているのだが、人間はどんな環境にも順応するんだなあと妙に納得する。
話は唐突に変わるが、モンゴルの遊牧民の生活をテレビで観たことがあった。ご承知のように、彼らにとって羊はなくてはならぬものである。何歳かになると、羊の解体を覚えなければならない。馬に乗ることと羊を捌くことができないとモンゴルでは生きていけないのだ。何人かの子供が羊を持った大人の周りを取り囲む。大人は神に祈りを捧げ、羊が苦しまないようにナイフで頸動脈を一気に掻き、大地に血を一滴も流さぬように捌いてゆく。子供たちは真剣な面持ちで眺めていて、私も神聖な儀式を観ているような気持ちになったな。で、思うんだが先進国では肉も魚も切り身になってスーパーで売られとるが、元の形を実際に見る機会は金輪際ない。うんこでも出した形状を観察すれば、それが今朝食べたものか前の晩に食べたもんかくらいは判別できるだろう。うんこなおもちて往生をとぐ、いわんや切り身をや。自分でも言ってることが全く分からんが、口にする動物の解体現場も観たことがないから食べ物を粗末にするんだっ! と私は言いたいのだ。反省しろっ、先進国の人間どもっ! なんてね、当のタイ人が食べ物を粗末にするんだもん。もう、ちょっと満腹になれば残す、残す。そんなもんすね、う~、脱力。
おまけにクロントゥーイ市場の脇に流れとる川は解体処理の水を汚物と一緒にそのまま流すもんだから、はっきり言ってヘドロ。川底からはブクブクとメタンガスが発生しとるよ。飛び込んだりしちゃったら即死だね、きっと。その上にプラスチックの弁当箱やビニール袋を平気で捨てるもんだから、環境保護団体なんかが見たら卒倒しちゃうね。地球に優しくないタイ人。でも私なんかそれを見たら何だか安心しちゃうんだけど、なぜだ?
でも、行ってみて損はしないと思うよ、クロントゥーイ市場。旅行代理店の人、ワット・ポーの寝釈迦像や水上マーケットもいいけど、ここもツアーに組み込んでみたらどうすかねえ。 



 管理人マーキュリーマークの感想文と皆様への伝達事項
 クロントゥーイ市場は旅行代理店が紹介する場所になってるので動画を転載しました。
 やっぱり、ドリアン長野はインド人と同じ位に濃い顔をしていますかね? 皆様には、文章を読んでもらってから即時確認してもらいました。(笑)
90年代から平成10年代のお気楽な時期のお話です。 従って平成20年代のようにインフルエンザウイルスが猛威を振るった時期ではありませんしタイランド国内での騒乱が深刻化発生した時期でもありません。
具体的には平成22年(2010年)五月19日に大規模なデモが発生しました。 


この火災の83日後にバンコク伊勢丹は営業再開を果たしました。ちょっと違うかもしれませんが、三越伊勢丹が関わってる梅田のルクアルクア1100を連想される人も多いと思われます。両店共に良いお店です。過当競争で入れ替わりが多いがそれでも人によっては好きな商品が売られてるから選ぶ人は多いと思います。
 タイランドでは軍事クーデターが頻発してます。やはり、暴力とは無縁の法治国家を形成し平和な社会の維持継続は重要です。 従って、選挙が重要であって理不尽な占拠は不必要なのです。
 ご存知の方々も多いでしょうが何らかの海外旅行と言っても、その国の行きたい町へ行く為にフリープラン(往復の乗車券と宿泊費)を選ぶ人は多いです。添乗員が企画した観光名所へ赴くのも悪く無いですが海外旅行案内書で紹介されてる所へお気楽に行けるばかりか自由ですから利点は大きいです。そればかりか、時差ボケで他の人に迷惑をかけたくないという考えもございます。フリープランの問題については後述します。
 海外旅行記を参考にされるのは自由ですが海外での行動は日本以上に責任が問われる可能性があるのでお気をつけて下さい。 端的にお伝えすると日本では合法であっても海外では違法な行いがございます。
ちなみに海外旅行につきものといえば、時差や外貨(現地通貨)です。日本円を瞬時に両替してくれるクレジットカード払いはともかくとしても時差が存在しているから海外の現地時間で深夜においても食事をしている人々が多いのかもしれませんね。
 私がブリティッシュコロンビア州に赴いた時には、24時間営業のティムホートンで何度も食品を購入しました。24時間営業のティムホートンは多いが全てのティムホートンが24時間営業ではないようのでその点はご理解下さい。時差ボケの影響を和らげるのは24時間営業の飲食店であろうか?
 紹介した動画はドリアン長野並びに私(マーキュリーマーク)が撮影したものではなく、参考の為の転載です。


 
 以下は興味のある人だけお読みください。
 フリープランを選ぶとどういった問題が発生するか?平成20年代になって悪質かつ狡猾なストーカーがフリープランを選択した人に対してインターネットを通じて詰問する恐れがございます。その点についての警戒は必要ですので皆様、お気を付けください。フェイスブックのタイムライン上で質問してきたのでそれなりの返答はしました。もしも、相手にしないで放置すると私が時差ボケで疲れてる事を知らないで返答する前に再び詰問される恐れがございました。私が気分を害したばかりか、苦しむので対応が出来ない異常者がいました。悪い質問ばかりで数量も多かったです。あれは強要だったのかな?日本に帰国後、激怒は控えつつも冷静にダメ出しをしてブロック(遮断)しました。海外に行った人に迷惑をかけてはいけないのです。それに海外は日本と違って安全に関わる恐れが高いから頻繁に質問はしてはいけないのが暗黙の了解です。質問してきた人が二種類以上の団体に所属してる恐れもございますしね。問題がありすぎて相手にされてないから暇なストーカーは目的の中の一つに何等かの弱みを握って脅そうとしたかもしれない。狂ってるばかりか馬鹿げた猜疑心を持つ人は世の中にはいるのでこれからフリープランを選んだ人にはそういった警戒も必要です。関わると損害ばかりか不利益を作り出すだけで得るものが無い慇懃無礼なストーカーはいます。表面的には礼儀正しいが結局は迷惑な人だと考えて下さい。


 

 回顧を兼ねた書評
 僕の初海外旅行は26歳の時のインドだった。
 当時往復チケットは年末料金だったので30万した(泣)。
 行く前は椎名誠の「わしもインドで考えた」を熟読。
 インドでは尻の毛まで抜かれるほどぼったくられ、下痢と発熱で散々だったけど、
 それからはリーマンパッカーとして主にアジアをふらふら。
 アフリカは遠すぎて行けなかった。新婚旅行もバックパックでバンコクと香港へ。
 香港では雑居房のチョンキンマンションで二泊し、妻はぐったりしていた。
 バンコクでは安宿と高級ホテルと泊まり歩き、マリオットのプールで
 溺死しそうになったのは今ではいい思い出だ(嘘)。
 旅も好きだが、旅行記も好きだ。
 この本は主にアフリカ旅行のエッセイだが、面白い。
 何よりも文章がうまい。
 奥さんとのなりそめを綴った「追いかけてバルセロナ」なんか疾走感があり、
 一気に読め、感動的でさえある。
 朝の通勤の地下鉄で読んでたけど、日本にいながら気持ちはバックパッカー。
 旅の本もいいけど、また出かけたいなあ。