ローキック 平成26年2月

過日用事が済み、次の用事まで一時間あるので飲み物を買おうとハンバーガー屋に行った。ちなみに自分はハンバーガーは食さない。カウンターのメニューを見ていると、半バカ、いやハンバーガーをテイクアウトにしたあんちゃんが自分の前に来て
「邪魔だ、どけよ」とぬかして通り過ぎた。振り返ると、そいつは出口でこちらを睨んでいるので、こっちも睨みつけた。5秒ほど睨み合うと、そいつが
「何だよ、文句あんのか」と言うので、つかつかと寄って、他の客が驚かないように、
「表に出ろ」と低い声で言った。
ローをかましてやろうと思った。フルコン空手やキックボクシング経験者でない限り、ローキックをまともにくらって立っていられる人間など皆無だろう。
駐輪場でそいつが先に手を出しやすいように顔を突きつけてやったが、手を出さない。
「やらへんのか」
そう言うと、そいつは
「こっちから手え出したらパクられるやんけ、ボーッと突っ立っとくなよ」と捨て台詞を吐いて北方面に自転車で去っていったのである。

なんじゃそりゃ

C.W.ニコル氏が空手の黒帯を取るために来日し、松濤館流空手に入門した。師の一人である日本空手協会の主席師範、中山正敏と電車を待っていた時のこと。
電車のドアが開き、荒くれた顔つきをした労務者風の男が、わざとその空手の名人にぶつかり、暴言を吐いた。ニコル氏は先生がその無礼な奴にお仕置きをしてやるのを心待ちにしていたところ、先生はただお辞儀をして、かすかに微笑むと、「失礼」と言っただけだった。それから電車に乗り込み、怒っている様子など微塵も見せずに、それまで話していた話題を続けたのだった。愚かなその乱暴者のことなど、先生は毛の先ほども、気にかけていなかったのである

自分は未熟者だ。

「街中で足を踏んだ、肩が触れた、そうやって喧嘩をふっかけてくる奴は君たちが、すいませんでしたと頭を下げておけばいい。謝って文句を言う奴はいないよ。それでも因縁をふっかけてくるなら、のばしてしまえ。そこでケンカのできない男は駄目だ。何のために空手をやっているんだ。極真は後ろを見せない。しかし君たちが本当に強くなれば、道端でのくだらないケンカはしないもんだ」

大山倍達

押忍
  • 自分は本当は弱っちくてノミの心臓なんですよ
    • ジャーナリストの小島一志さんが芦原館長を間近で見たとき、その迫力に腰を抜かしそうになったそうですね。 某Kさんもインドで数々の武勇伝を…
    • 私はビビりなんですが、危険な場所を見てみたいという変なところがありまして、本当に危険な場所にはいきません。ギリギリのところで引き返します。小心者でよかった~と思います。
       芦原英幸正伝」小島一志著は未読ですが、読んだ人の感想だと凄まじいそうですね。 何もやってません…

     元(ハジメ)管理人の感想文と皆様への伝達事項
  •  実は、過去に色々とあって「表に出ろ。」と言われたこともありました。ちょっと嫌なことがありましたから。それは、ともかくより詳しく知りたい人はフェイスブック上で友達申請をしてご確認下さい。単純に考えてほしいが、要するにケンカはしなかったということです。 但し、近頃、非常識で短気な人が多くなってきました。
 

 回顧を兼ねた書評
 僕の初海外旅行は26歳の時のインドだった。
 当時往復チケットは年末料金だったので30万した(泣)。
 行く前は椎名誠の「わしもインドで考えた」を熟読。
 インドでは尻の毛まで抜かれるほどぼったくられ、下痢と発熱で散々だったけど、
 それからはリーマンパッカーとして主にアジアをふらふら。
 アフリカは遠すぎて行けなかった。新婚旅行もバックパックでバンコクと香港へ。
 香港では雑居房のチョンキンマンションで二泊し、妻はぐったりしていた。
 バンコクでは安宿と高級ホテルと泊まり歩き、マリオットのプールで
 溺死しそうになったのは今ではいい思い出だ(嘘)。
 旅も好きだが、旅行記も好きだ。
 この本は主にアフリカ旅行のエッセイだが、面白い。
 何よりも文章がうまい。
 奥さんとのなりそめを綴った「追いかけてバルセロナ」なんか疾走感があり、
 一気に読め、感動的でさえある。
 朝の通勤の地下鉄で読んでたけど、日本にいながら気持ちはバックパッカー。
 旅の本もいいけど、また出かけたいなあ。