産経新聞 令和四年11月


赤木春恵さんの遺作となった「ペコロスの母に会いに行く」(2013年キネマ旬報ベストワン。主人公みつえ役の赤木春恵さんは88歳で本作が映画初主演となり、この出演でギネス世界記録に「世界最高齢での映画初主演女優」として認定された)。
この原作のひとつである「続・ペコロスの母に会いに行く」を読んだ時の驚きは今でも覚えています。
その時の感動を投稿したブックレビューが25日の産経新聞夕刊「ビブリオエッセー」に掲載されます。
担当記者さんが「あの映画は本当に素晴らしかった」と何度も絶賛されるので、恥ずかしながら未見の私も是非見ようと思ってます。
原作者の岡野さん、ありがとうございます。

 

 回顧を兼ねた書評
 僕の初海外旅行は26歳の時のインドだった。
 当時往復チケットは年末料金だったので30万した(泣)。
 行く前は椎名誠の「わしもインドで考えた」を熟読。
 インドでは尻の毛まで抜かれるほどぼったくられ、下痢と発熱で散々だったけど、
 それからはリーマンパッカーとして主にアジアをふらふら。
 アフリカは遠すぎて行けなかった。新婚旅行もバックパックでバンコクと香港へ。
 香港では雑居房のチョンキンマンションで二泊し、妻はぐったりしていた。
 バンコクでは安宿と高級ホテルと泊まり歩き、マリオットのプールで
 溺死しそうになったのは今ではいい思い出だ(嘘)。
 旅も好きだが、旅行記も好きだ。
 この本は主にアフリカ旅行のエッセイだが、面白い。
 何よりも文章がうまい。
 奥さんとのなりそめを綴った「追いかけてバルセロナ」なんか疾走感があり、
 一気に読め、感動的でさえある。
 朝の通勤の地下鉄で読んでたけど、日本にいながら気持ちはバックパッカー。
 旅の本もいいけど、また出かけたいなあ。


 管理人マーキュリーマークからの伝言
 上記は、ドリアン長野が令和二年に投稿した内容です。
 令和六年にドリアン長野は親子でケアンズ旅行。