やっと地上波で放送された「君の名は。」を観た。
時空を超えて東京と飛騨に住む男女が入れ替わる。ある日、少女の住む飛騨の町が隕石によって消滅してしまう。二人は徐々に記憶が無くなってゆき、お互いに相手を探し求めるのだが、最後に…。
時空を超えて東京と飛騨に住む男女が入れ替わる。ある日、少女の住む飛騨の町が隕石によって消滅してしまう。二人は徐々に記憶が無くなってゆき、お互いに相手を探し求めるのだが、最後に…。
観ているうちに二つの作品を思い出した。
三島由紀夫の「豊穣の海」四部作は松枝清顕が輪廻転生していく物語だ。彼の親友本多が自らは年輪を重ね、清顕の転生を見守っていく。
「盲亀の浮木」という支那の諺がある。
深海の底に住む巨大な盲目の亀が何千年か何万年かに一度だけ海面に姿を現わす。たまたま流木が浮いている。その流木にはたまたま穴が開いている。たまたま亀の浮上する真上にその穴があり、亀は首を突っ込んでしまう。とうてい起こり得ない偶然だ。
深海の底に住む巨大な盲目の亀が何千年か何万年かに一度だけ海面に姿を現わす。たまたま流木が浮いている。その流木にはたまたま穴が開いている。たまたま亀の浮上する真上にその穴があり、亀は首を突っ込んでしまう。とうてい起こり得ない偶然だ。
私の側にいる人は奇跡的な巡り会いでそこにいる、ということを考えさせる素晴らしい映画だ。