#89 ビルマの休日 その2(リターンズ)

NO89 ビルマの休日 その2

at 2006 01/11 23:23 編集

ミャンマーは軍事政権だ。入国審査に手間どるんじゃないだろうか。大使館のやつらが年末のやっつけ仕事で作成した(偏見)ビザに不備があり、係員にちょっとこちらまでと別室に連れていかれ袖の下を渡せば今回は特別に入国させてやると言われるがそれを拒否したらお前は不審人物だから持ち物を改めるとバックパックを調べられて持っていたスーチーさんの著作を見つけられてお前は反体制派かと軍の上層部に連絡されおまけにパスパートにはさんでいたカンボジアでたわむれに取ったメディアパスまで見つけられてお前はジャーナリストだなとあらぬ嫌疑をかけられ監禁され三日三晩不眠不休で取り調べを受けたあげく罰金三百ドルを徴収された上にもう二度とミャンマーには入国いたしませんと誓約書を書かされてやっと釈放されたということは全くなくあっけなく入国できた。
タクシーで市内に向かう。乾いた日射しと土埃が車窓から入ってくる。ロンジーをはいた人々が歩いている。何てのびのびとゆったりと歩いているんだろう。服装も質素だが清潔だ。貧しいかもしれないが、誰もが満たされているような顔つきだ。この印象は滞在中、一度も変わることがなかった。
ヤンゴンでの第一泊は京都でいえば京都タワーのような、街歩きのときの目印になるスーレーパゴダの目の前のゲストハウスに泊まることにした。パゴダというのは黄金の仏塔でミャンマー人の篤き信仰の対象となっている。早朝から夜遅くまでひっきりなしに参拝者が訪れ、瞑想したりお祈りしたりしている。市内でもいくつかパゴダがあるが、中でもスーレーパゴダはここを中心に市街が設計されたというありがたいパゴダである。日中はもちろんきんきらきんに輝いているが、夜になればなったでライトアップされ、何か所かある入口はまるでキャバレーの呼び込みのようである。(続く)
 元(ハジメ)管理人の感想文と皆様への伝達事項
 周知のように、ビルマの休日も長編です。今後、幾つかまとめて発表する予定です。
 前半部分は完全にオチャラケてるばかりか多くの人々から笑いを誘う為の文章です。失笑かも?
町の雰囲気を想像しながら海外旅行記を読むことは楽しいですね。ただ、宗教施設とキャバレーとは全くの別物です。念のため。
世界最大の軍事国家の米国の方がミャンマーよりも入国審査は厳しいようです。 海外の一部の国では、プレゼントが必要と言われてますね。
 

 回顧を兼ねた書評
 僕の初海外旅行は26歳の時のインドだった。
 当時往復チケットは年末料金だったので30万した(泣)。
 行く前は椎名誠の「わしもインドで考えた」を熟読。
 インドでは尻の毛まで抜かれるほどぼったくられ、下痢と発熱で散々だったけど、
 それからはリーマンパッカーとして主にアジアをふらふら。
 アフリカは遠すぎて行けなかった。新婚旅行もバックパックでバンコクと香港へ。
 香港では雑居房のチョンキンマンションで二泊し、妻はぐったりしていた。
 バンコクでは安宿と高級ホテルと泊まり歩き、マリオットのプールで
 溺死しそうになったのは今ではいい思い出だ(嘘)。
 旅も好きだが、旅行記も好きだ。
 この本は主にアフリカ旅行のエッセイだが、面白い。
 何よりも文章がうまい。
 奥さんとのなりそめを綴った「追いかけてバルセロナ」なんか疾走感があり、
 一気に読め、感動的でさえある。
 朝の通勤の地下鉄で読んでたけど、日本にいながら気持ちはバックパッカー。
 旅の本もいいけど、また出かけたいなあ。