テンパリングの話
油にホールスパイスの香りを移すのがカレー作りにとっては非常に大事な工程だ。焦がしてしまったら失敗。焦がす直前のギリギリまで加熱する。
これをテンパリングというが、このために油を思いきって多めに使うこと。少ないと香りが移らないし、あとの乳化にも影響が出る。
油ごとに発煙点が違う。オリーブオイルは191度から199度。
キャノラー油なら204度。発煙点が低いとスパイスの香りを移す前に油が焦げてしまう。
その点、紅花油なら266度と高いのでスパイスの香りを引き出すのに適している。
ホールスパイスを入れる上でのポイントは当然ながら火の通りにくいものから順番に加えていく、ということ。
スタータースパイスはマスタードシードから始まり、クミンシード、カルダモン、クローブ、シナモン、そしてフェヌグリークという具合に。
パウダースパイスは炒めずに煮込む時に使う。各スパイスの特性を熟知するのがカレーマスターへの第一歩だ。
ホールスパイスを油で揚げた後、そのスパイスをどうするか。テンパリングしたあとのスパイスにも香りの成分は残っています。もったいないので
① スパイスをそのまま煮込んで出す。
しかしこれではホールスパイスが口の中に残って食べづらい。ホールスパイスが残ったカレーを少なくとも私は食べたことがありません。
② そのまま煮込み、完成したらカレーの中から根気よく取り除く。
想像しただけで気が遠くなりそうですが、実際にそうやって作っているお店もあるそうです。頭が下がります。
③ テンパリング後のスパイスをティーバッグに入れて煮込む。
これなら完成したあとにティーバッグを取り出せばいいだけです。
なお、クミンシードやマスタードシード、フェヌグリークなどはそのまま食べても問題ないので取り除く必要はありません。
インド原産のカレーノキの葉、カレーリーフはスパイスとして使われます。
乾燥した葉はスパイスショップでよく売ってますが、生は入手がやや困難です。
乾燥葉は香りが格段に落ちるので使うなら生を使用したいところです。
このカレーリーフは取り除くのか、そのまま煮込むのか。これは料理人よって様々です。
ちなみに極限までスパイスを焙煎することで有名な西本町の「バンブルビー」ではそのまま煮込んでいましたが、食べづらくはなかったです。
サラサラのカレーに豆腐、大豆、
茄子、しめじ、ほうれん草
などが入ってました。
食べたあとに胃腸がスッキリした
ような感じになりました。
スパイスは医食同源、まさに
you are what you eat .ですね。
店を出ると既に日はとっぷりと暮れていました(嘘)。
スパイスカレーを作りました。
激闘三時間。
試行錯誤のカレー作り(これはあくまで個人的に作る一例です)
油は多目に使います。油に香りを移すテンパリングという大事な行程。焦がさないように香りを最大限に移します。スタータースパイスとも呼ばれます。
焦げやすいスパイスがあるので入れる順番があります。
クミンシード、カルダモン、フェネグリーク、クローブ、マスタードシード、フェンネルシード、キャラウェイシード、アジョワンシード、シナモンホール、陳皮
生のカレーリーフ(乾燥したカレーリーフも売っていますが、香りはほとんど移りません。苗木を育てるしかありませんね)
ニンニクと生姜をすって炒めます。
玉ねぎはよく炒めて甘味を出します。
鶏肉、すりおろした人参、みじん切りのセロリ、りんご、トマトを入れて炒めます。
鶏ガラでとったスープを入れます。
塩麹、鰹節などを出汁に加えても良い味が出ます。
スパイスを入れます。(一例)
コリアンダーシード、カスメリティリーフ、クローブパウダー、クミンパウダー、カルダモンパウダー、フェンネルパウダー、スターアニス、ターメリック、
セロリシード、パプリカパウダー、ブラックペッパー
味を見て必要でしたらアーモンドミルクやヨーグルトなどで調節します。
あまり煮込むと香りが飛んでしまいます。
今まで様々なカレーの食べ歩きをしましたが個人的にベスト5を挙げておきます。
金剛石 中央区松屋町
アアベルカレー 西区九条
カレー屋バンバン 西区立売堀
ナムプリーカレー
北区天神橋筋五丁目
スパイス堂 中央区谷町六丁目
旧ヤム邸
谷六の空堀商店街からスタート、
今や大阪3店舗、東京4店舗。
六本木ヒルズに出店したことで話題になりました。 キーマカレーとブラックチキンカレーの合いがけ。
見た目はまずカスリメティーリーフがトッピングしている、いないで別れるのですが、こちらはオン。
副菜のもやしも美味しい。
チキンカレーは今は無き伝説の「らくしゅみ」に味が似てます。
安定の美味しさ。大阪カレーの王者という感じがします。
空堀町の「伽麗伊屋」
欧風カレーの人気店です。
30年振りに行きました。
食べ終わって店の写真をパチリ。
額に手をやると眼鏡がない。
慌てて店に駆け込み、「眼鏡忘れてませんでしたか?」
「どんな眼鏡ですか」
「黒縁の眼鏡で…」
「かけてますやん」
額にかけた眼鏡をどこだと探すことはたまにありますが、かけた眼鏡を探しのは初めて(大笑い)
ボケた〜と笑ってごまかしながら店を出ました。
満席のお客さんは爆笑(//∇//)
カレー屋バンバン
裏なんばから阿波座に移転しました。
今まで50軒ほどカレー屋さんに行きました。
同じお店に二回行くことは滅多にないのですが、久々の来店。
美味しいことは美味しいのですが、感動することがなくなってきました。
ところが「カレー屋 バンバン」に行ったときに…
カチュンバ(サラダ)
ライタ(ヨーグルト)
アチャール(漬物)
チャトニ(チャツネ)
パパド(インドせんべい)
が一つのプレートに収まっています。
チキンカレー、豆とアサリカレーのあいがけ。
特にアサリカレーが絶品でした。
毎日食べたいくらいですね。
具だけではなく、出汁にもアサリを使っているのでしょう。
大阪のスパイスカレーでは一番美味しいと言う人も結構います。
スーツケースを引いて食べに来ている人もいました。
ドリアン長野のカレー三昧
住吉区東粉浜「エムカッセ」
あいがけ三種。
様々な副菜が乗っています。
真ん中のキーマカレーにはとびこ、その左のイカスミカレーにはタコの足のぶつ切りが乗っています。
その上にはパパド(インドせんべい)と貝割れが乗り、ビジュアルのためにレモンの輪切りで締めるという色合いを考えた皿の上のアート。
味、独創性、ビジュアルと大阪のスパイスカレーを前進させたお店だと思います。
ちなみに店名のエムはムッシュー、カッセは破壊、つまりミスタークラッシャー。既成概念を破壊する、ということだそうです。
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管理人マーキュリーマークからの連絡
カレー店については利用した時の状況です。
紹介した店舗が今も営業してるか否かは各自で調べて下さい。
ドリアン長野は令和二年からカレーライスについてフェイスブック上で投稿しました。確認が不可能な投稿はございますが可能な範囲で集約しました。
このブログ上での転載は令和五年迄の投稿とします。
私が作成した文面はダークグリーンにしました。
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