令和五年十月の投稿

娘の小学校では定期的にボランティアの人が読み聞かせをしている。
学校から帰った娘が興奮した様子で今日聞いたことを話し始めた。彼女には大きな衝撃だったらしい。
その本読んでみたい?と聞くと即座に「読みたい」と答えたので図書館で借りてきた。

(書名 ヘンリー・ブラウンの誕生日)
管理人マーキュリーマークからの連絡。
特別に抜粋して投稿します。理由は親子で良き時間を過ごされてるからです。


前夜から雨が降り、開催が危ぶまれた運動会。
娘にとっては小学校最後の運動会になる。
延期になると平日に開催されることになる。見に行けなくなるので晴れてほしかった。
当日の6時に起きて恐る恐る外を確かめると雨は上がっていた。
ベランダから運動場を見ると(小学校は目の前)、先生方が水はけの悪い箇所に土を撒いて慣らし、白線を引いている。
運動会は当初の予定通りに開催された。
肌寒かった気温も上がってきて雨が嘘だったような秋晴れの運動会日和。
最後の競技は六年生による騎馬戦だった。六年生全員で戦い、最後に残ったのは大将が女子児童同士。
二人は真剣に帽子を取り合う。右手を出す、相手がカバーする。様子をうかがい、左を出す、カバー、ワンツー、にらみ合う。まるでボクシング。
白熱した応酬に保護者は大歓声!そして帽子を取ると拍手、拍手。
騎馬戦は危険だからと廃止にした学校が多いらしいけど、みんな最後の運動会でいい思い出になっただろう。
閉会式後、赤組白組六年生全員で記念撮影。
そのあとで娘は親友と、彼女のお父さんに写真を撮ってもらって上機嫌。
お父さんはイギリス人、お母さんは日本人、入学時から馬が合ったらしい。いつも家で彼女の話をしていた。
「わたし、〇〇と中学が別になってもずっと友だちでいたい!」
あ〜、本当に晴れてよかった。

小六の娘のクラスの人気の洋楽は「マルーン5」とか「エド・シーラン」らしい。
うーむ、という感じだけど、私の好きなシーランの「American town」はニューヨークに住むイギリス人女性との恋を歌った非常に初々しく甘酸っぱいような歌だ。
彼女の住むアパート(クイーンズかブルックリンだろうか)は5階までエレベーターがないので、チャイムを押すとすぐに降りてきてくれる。
チャイニーズフードをテイクアウトしてNYを舞台にしたテレビドラマ、「Friends」のような生活に憧れる。
幸せで宙に浮くよう、時が止まってしまえばいいのに、とシーランは歌う。
時は冬、まるでボブ・ディランと恋人が冬のマンハッタンを腕を組んで歩く「フリーホイーリン」を思い出す。

 

 回顧を兼ねた書評
 僕の初海外旅行は26歳の時のインドだった。
 当時往復チケットは年末料金だったので30万した(泣)。
 行く前は椎名誠の「わしもインドで考えた」を熟読。
 インドでは尻の毛まで抜かれるほどぼったくられ、下痢と発熱で散々だったけど、
 それからはリーマンパッカーとして主にアジアをふらふら。
 アフリカは遠すぎて行けなかった。新婚旅行もバックパックでバンコクと香港へ。
 香港では雑居房のチョンキンマンションで二泊し、妻はぐったりしていた。
 バンコクでは安宿と高級ホテルと泊まり歩き、マリオットのプールで
 溺死しそうになったのは今ではいい思い出だ(嘘)。
 旅も好きだが、旅行記も好きだ。
 この本は主にアフリカ旅行のエッセイだが、面白い。
 何よりも文章がうまい。
 奥さんとのなりそめを綴った「追いかけてバルセロナ」なんか疾走感があり、
 一気に読め、感動的でさえある。
 朝の通勤の地下鉄で読んでたけど、日本にいながら気持ちはバックパッカー。
 旅の本もいいけど、また出かけたいなあ。